水の美しさもさることながら、美しい水を取り戻すまでの苦労と努力に感動した柿田川湧水群
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静岡県駿東郡清水町にある柿田川(かきたがわ)湧水群に行ってきました。
知人に誘われて行ったので
駿東郡をすんとうぐん、と読むことも
柿田川という川も
湧水群(ゆうすいぐん=あちこちから湧き水があふれている)というものも
知らずに行ってきました。
によると
名水百選にも選ばれる名水で
湧水量は日に70万トンから100万トン程度で東洋一
とのこと。
2013年には国の天然記念物にも指定されたとか。
…というようなお話を最初、バスガイドさんから聞いたときは、へー、ふーん、とガイドブックを音読されているような感じでいました(ごめんなさい)
が、行ってみたらそこには、現地ボランティアガイドさんらしき男性がおひとりいまして、その方の話にひきこまれました。
その方によると
澄んだ湧き水は、高度成長期に一度は工場排水で汚染されてしまったけれど
長い年月をかけて地元住民で取り戻したのだそう。
その道程はもちろん簡単ではなく、工場が出ていけば税収が減るので行政側は消極的で、ようやく交渉がまとまり、工場が出ていった後、湧水群の整備をお願いしても税収が減ったので予算はつけられないといわれたとか。
行政側からすれば住民の健康で文化的な生活のためには予算が必要なので、そういう判断になるでしょうから難しいですよね…と私なら、考えるのがめんどくさくなった結果、そんなふうに結論づけて、仕方ないね仕方ないね、の現状維持ですませただろうな。
でも、こちらの方たちは自分たちで工場の移転を交渉し、その後も湧水群を管理し、今日の美しさを守っているのだそう。
そこにあるのは「子供たちに美しい水を残したい」という思いだったそうで…
そんなお話を聞いたあとにむかった第二展望台に行くと、大きな土管のようなもの(工場で使っていた管だそう)にこんなにも美しい湧き水が!
写真下手くそですが、それでもこの透明度は奇跡!
考えてみれば、どこの観光地もその土地の人の管理と手入れによって美しさを保っているわけで、美しさを見に行くと同時に、美しさを守る人たちの思いを見に行くってことなんだなあと今さらながら気づいた旅でした。